あなたのキレイを叶える歯医者さん探しをサポート 矯正歯科Passport
サイトマップ

アソアライナーとはどのような矯正装置?

アソアライナー(旧名:クリアアライナー)は、透明で薄い日本製のマウスピース型装置です。同じく透明のマウスピース型矯正装置・インビザラインと比較されることが多いので、インビザラインとの相違点などもあわせて説明しています。

矯正治療を始める前に知っておきたい基礎知識

アソアライナーの特徴

「AsoAligner(アソアライナー)」は1982年に創業、2023年4月に41周年を迎えた日本の歯科技工会社・株式会社アソインターナショナルが提供するマウスピース型矯正装置です。2010年7月にこの「アソアライナー」の発売が開始されました。日本の国家資格取得者である歯科技工士によって日本で製作されています。「アソアライナー」は、前歯を中心とした軽度な部分矯正を対象としたマウスピース型矯正装置です。

従来の「アソアライナー」では1ステップごとに印象採得が必要だったのですが、改良された「アソアライナーデジタル」では、1回の印象採得で1ステップ・3ステップ(推奨)・5ステップの3パッケージより選択ができるよう進化しています。複数のステップを一括で発注できるようになったことで、患者さんの負担が減りました。

印象採得とは、人工の歯を作る目的で行われる歯型取りのこと。印象材と呼ばれる材料を練って専用のトレーにのせ、口の中に挿入して圧接して歯型を取ります。この印象採得は患者さんに負担をかける場合も多いため、なるべく取得回数を減らすように改善されたようです。

アソアライナーによる治療の流れ

歯科クリニックで診断を受けたのちにとった歯型やレントゲンデータをアソアライナーの技工所に送ります。そのデータをもとにソフト・ミディアム・ハードの3種類の硬さの異なるマウスピースが製造されます。海外製のマウスピース型矯正装置は完成までに約1ヶ月ほどかかりますが、アソアライナーは日本で製作され10日ほどで完成するため、治療を早く始められるという大きな特徴があります。

はじめにソフトのアライナーで着脱などのトレーニングを7~10日間(約140~200時間)行ない、次のステップでミディアム、最後にハードに移行していきます。3つのタイプのマウスピースを交換する目安は、すべての歯とアライナーの隙間がなくなり、歯面とアライナーがぴったりフィットした状態になっているかどうか。

      

ハードタイプのマウスピースは保定装置としての役割だけでなく、ソフトおよびミディアムの矯正でセットアップ通りに歯牙移動が行われなかった場合の是正という役割も担っています。ハードタイプのマウスピースは約2週間(約250時間)以上の装着が推奨されています。

アソアライナーの費用目安

アソアライナーの治療にかかる費用についてですが、ほかのマウスピース型矯正装置同様、個々の歯並びや症状などの条件によって異なります。ミニマムで10万円程度で済むケースもありますが、30万円~70万円といった費用の幅があります。

マウスピースが国内で製作されることもあり、海外製のマウスピース型矯正装置と比較して費用は安い傾向があります。治療に使うマウスピースの枚数の違いにより、費用総額に差が出ます。

「アソアライナーデジタル」では1回の印象採得で1ステップ・3ステップ(推奨)・5ステップの3パッケージより選択できるようになっていますので、それぞれの費用をあらかじめ確認して、通院頻度を含む治療計画とグロス(全体)費用を見積もってもらうと安心です。

アソアライナーの治療期間

アソアライナーは取り外し可能で、飲食時や歯磨き時以外の1日17時間以上装着することが推奨されています。できるだけ装着する時間が長いほうが効果が出やすいとされています。この装着時間が守れないと治療効果が得にくくなり、治療期間も長引いてしまいます。

基本的には2週間~3週間おきに通院して歯形を取り直し、新しいマウスピースを作成して段階的に歯列を動かしていきます。全体矯正の場合は平均で2~3年かかりますが、アソアライナーによる部分矯正の場合は上下顎どちらかの矯正で約3~10ヶ月、上下顎で約4~18ヶ月と短期間で矯正治療が終わることもあります。

アソアライナーのメリットとデメリット

アソアライナーは、日本製ならではの安全性への配慮や利便性が高く、費用も安めなので取り入れやすい矯正器具です。
ただ、何度も歯形を取ったり通院する必要があるため、わずらわしさを感じることもあります。

メリット 透明で目立ちにくく、歯列矯正をしていることを気づかれにくい。
簡単に取り外しができて食事がしやすく、やわらかいものや着色料を含まないものならそのままでも飲食可能。
取り外しができて歯磨きやマウスピース自体も洗えるので、清潔に保つことができる。
金属アレルギーの人や、金具が苦手な人でも違和感なく使える。
日本製なので、安全性に配慮されており日本人の口に合っていて使いやすい。
症状が軽かったり、部分的な矯正なら短期間で治療が完了する。
国内で生産されているため、装置完成までの期間が短くすぐに始められる。
ほかの矯正方法に比べて、費用が安価。
毎回マウスピースを作り直すので、虫歯の治療も並行して行える。
デメリット 取り外しはできても、1日17時間以上の装着が必要で、できるだけ長めに装着する必要がある。
通院回数が多めで、歯形の採取など面倒に感じることがある。
マウスピースに慣れるまでは、少ししゃべりにくさや違和感を感じることもある。
軽微で部分的な歯列矯正にしか効果を発揮しない可能性がある。

アソアライナーはこんな人に向いている

  • 歯列矯正をしていることを気づかれたくない
  • 営業職や接客業など、人前に出る職業についている
  • 金属アレルギーがあるので金属製部分矯正したい
  • 虫歯の治療などと並行して矯正も行いたい
  • 日本製の矯正装置のほうが安心して治療が受けられる

アソアライナーとインビザラインを比較、どこがどう違う?

アソアライナーもインビザラインも、透明で目立ちにくく、取り外しができて痛みや違和感が少ないという点では、大変似通った部分が多い矯正方法です。いちばん大きな違いは、アソアライナーは前歯を中心とした部分矯正に適した治療法ですが、インビザラインは奥歯を含む歯列全体も矯正できる治療法であるという点です。

3Dシミュレーションの有無

アソアライナーとインビザラインのもうひとつの違いは、3Dシミュレーションができるかどうかにあるといえます。アソアライナーは歯型を取って手作業で矯正していきますが、インビザラインは治療開始から治療終了までを3次元シミュレーションソフトによって歯が移動していくイメージを確認しながら、治療計画も策定されます。治療完了までのイメージがあらかじめ確認したいという人にとっては、インビザラインのほうが安心できるかもしれません。

費用の違い

アソアライナーは部分矯正がメインであるため、10万~40万円前後で治療できますが、インビザラインの費用の場合は80万~100万円程度と、2倍近く差が出ることもあります。この費用の差は3次元シミュレーションソフトを使用する技術料がおもな要因ですが、インビザラインは海外製品であるということも理由のひとつであると言えます。

通院頻度の違い

通院頻度は、アソアライナーの場合は2週間~3週間おき、インビザラインの場合は6週間~8週間おきと約2倍の差があります。アソアライナーの場合は通院ごとに歯形を取り直して治療を進めていくため、通院回数を少なくしたい人には向いていないかもしれません。

通院頻度だけでなく、治療を受ける歯科クリニックの予約が取りやすいか、土日も治療が受けられるか、会社帰りなど夜の時間帯でも営業しているかといった通いやすさも確認しておくことをおすすめします。

どんなに優れた治療法でも、決められた治療計画や通院スケジュールが守れないと、期待したような矯正効果が得られなくなる可能性があります。矯正治療には一定の期間がかかりますので、無理なく通える歯科医院を選ぶ、というポイントもおさえておくようにしてください。

B!ブックマーク Twitter Facebook LINE